更年期障害にはエストラジオールが関係するって、どういうこと?
更年期障害とエストラジオールが関係すると言っても、ふつうの方であれば言葉の意味がよくわからないと思います。
ただし、月経不順などで婦人科を受診したことがある人は、「エストラジオール」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
エストラジオールは、更年期障害にも関係の深いホルモンです。
今回は、更年期障害とエストラジオールの関係性についてお伝えします。
更年期障害とエストラジオールの関係性(不足で起きること)
更年期障害に関係するエストラジオール(E2)は、女性ホルモンのエストロゲンを構成する物質の1つです。
エストロゲンを構成する物質は他にも、エストロン(E1)とエストリオール(E3)があります。
エストラジオールはエストロゲンの中で最も多い物質で、他の2つに比べて子宮内膜や子宮筋に対する作用が強いことが特徴です。
更年期障害のホルモン検査では、血液中のエストラジオールの量を測定します。
このエストラジオールが減少するということは、女性ホルモンのエストロゲンが減少している事を意味します。
エストラジオールの血中濃度が20pg/ml(検査方法によっては10pg/ml)以下の場合は、更年期障害が疑われます。
妊娠していないのにエストラジオールが多い場合は、卵巣腫瘍などの病気の可能性がありますので注意が必要です。
更年期障害のエストラジオール不足の対策
更年期障害のエストラジオール不足に対しては、どのような対策ができるのでしょうか?
早期閉経などで更年期障害の症状があり、エストラジオールが不足している場合は、「ホルモン補充療法」が行われる場合があります。
ただし、エストラジオールのホルモン補充療法は、適応できないケースやガンになるリスクもあります。
婦人科の医師とよく相談の上、治療を行いましょう。
更年期障害のエストラジオール不足の対策
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があります。
更年期障害でエストラジオールが不足している時には、大豆製品をできるだけ毎日摂りましょう。
大豆イソフラボンを摂っても、腸内フローラが偏っていると上手に活用できません。
乳製品や食物繊維も不足しないように摂りましょう。
エストロゲンを構成するエストロン(E1)は、卵巣内でエストラジオール(E2)に変換されます。
エストロン(E1)は卵巣・副腎・脂肪組織で生成されます。
極端なダイエットや運動で体脂肪が少なすぎると、エストロンが生成されずにエストラジオールも不足します。
更年期障害ではエストラジオールが不足するので、しっかりと栄養を摂って適度に運動しましょう。
エストラジオールは、女性ホルモンのエストロゲンの構成物質です。
エストラジオールの減少によって、更年期障害が起こります。
早期閉経などでエストラジオールが不足している場合には、ホルモン補充療法が行われる場合があります。
更年期障害でもエストラジオールの濃度が極端に減少していない場合は、食生活や運動習慣を見直してエストラジオールを増やしましょう。