更年期障害と記憶には密接な関係があった?
更年期障害と記憶には、なにか具体的な関係性はあるのでしょうか?
イヤな話ですが、年齢を重ねると、誰しも物忘れが多くなりますね。
どこかに荷物を置き忘れたり、人や物の名前が思い出せなくなったり、その症状もいろいろです。
実は、更年期障害によっても記憶が障害されて、物忘れが多くなることが分かって来ました。
今回は、更年期障害と記憶の関係性についてお伝えします。
更年期障害で記憶が悪くなる原因は?
では、更年期障害によって記憶が悪くなる原因について触れて見ましょう。
まず、記憶の第一歩は、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などの情報が脳の「海馬」で処理されることから始まります。
海馬は、酸素不足やストレスにとても弱い器官です。
更年期障害では、女性ホルモンが減少して脳の視床下部が混乱を起こします。
視床下部の混乱そのものでもストレスは増加しますし、日常生活でのストレスを軽減しにくくなります。
そのため、海馬の処理能力が落ちてしまい、記憶が悪くなると考えられます。
また、女性ホルモンは血圧の調整や血流を増やす働きをします。
更年期障害でストレスが高まることと、女性ホルモンの減少で脳の血流が不安定になることでも、海馬はダメージを受けやすくなり記憶障害を起こしやすくなると考えられます。
ストレスと海馬の関係では、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の患者でコルチゾールというホルモンが増加して、海馬の萎縮が見られることが確認されています。
更年期障害の記憶障害への対策はどうする?
更年期障害による記憶障害には、どのような対策をとれば良いのでしょうか?
更年期障害の記憶障害は、短期記憶(数秒〜数分間)の障害とされます。
記憶障害を起こす原因は、アルツハイマー型認知症・内分泌疾患・アルコール性脳症など多岐にわたり、更年期障害だけではありません。
体調の変化や日常生活の様子、周囲の人からの反応などで不安があれば、内科・神経内科・脳外科・婦人科などを受診することも検討しましょう。
更年期障害の記憶障害の対策
更年期障害では、無理をしないことが大切です。
自分の加齢を受け入れるという事が必要でしょう。
しかし、加齢であきらめるのではなく、転換期ととらえて仕事や生活の方法を変えればよいのだと思います。
早期に閉経した場合、更年期障害の記憶障害が起こりやすくなることが分かています。
急激な女性ホルモンの減少がある場合は、ホルモン補充療法の対象になるでしょう。
婦人科の医師とよく相談しながら、治療をしましょう。
和食スタイル・定食スタイルのバランスの良い食事をしましょう。
バランスの良い食事を腹八分とすることで、体のストレスが軽減されます。
体のストレスが軽減されると、心身ともに安定して更年期障害の記憶障害を防ぐことができるでしょう。
しっかり休む、質の良い睡眠をとることを心がけましょう。
質の良い睡眠をとると、成長ホルモンが分泌されて記憶力アップにつながります。
更年期障害の記憶障害の予防にも、質の良い睡眠は欠かせません。
更年期障害では、ストレスなどにより海馬がダメージを受けやすくなり、記憶障害につながると考えられます。
更年期障害の記憶障害の対策には、ストレスの回避・バランスの良い食事・質の良い睡眠という生活習慣の改善がおススメです。
早期に閉経した場合は、婦人科に受診してホルモン補充療法を検討しましょう。