更年期障害で嗅覚障害が起きるって本当?
更年期障害によって、嗅覚障害が起きるというのを聞いたことはありませんか?
更年期障害による嗅覚障害では、ニオイを感じにくくなる人と、ニオイに敏感になる人がいらっしゃいます。
それは、女性ホルモンが、嗅覚に影響を及ぼすためと考えられています。
今回は、そんな更年期障害と嗅覚障害の関係性ついてお伝えします。
更年期障害による嗅覚障害の原因は?
更年期障害によって嗅覚障害が起きるのはどうしてでしょうか?
嗅覚障害というと、ニオイを感じられない場合が多いのですが、他にもニオイに敏感になる場合や、良い香りを不快に感じる場合があります。
更年期障害は、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで起こります。
エストロゲンは、鼻の粘膜に延びる「嗅神経」に影響を及ぼすと考えられています。
鼻の粘膜の嗅神経の先端は、新陳代謝が活発な細胞です。
更年期障害でエストロゲンが減少すると、活性酸素の発生を抑える「抗酸化作用」が弱くなり体内の細胞の酸化が進みます。
体内の酸化は、新陳代謝を阻害するので、嗅神経の先端の細胞の新陳代謝も悪くなります。
そのため、嗅神経の先端に変性が起こり、嗅覚障害になると考えられています。
更年期障害による嗅覚障害への対策とは?
更年期障害によって嗅覚障害になった場合は、耳鼻咽喉科を受診してみてもよいでしょう。
耳鼻咽喉科では、ステロイドの「点鼻薬」や「内服薬」によっての治療が行われます。
感染やポリープなどにより嗅覚障害が起きている場合は、抗生物質の長期内服や手術が行われる場合もあります。
更年期障害による嗅覚障害の対策
大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするので、更年期障害の嗅覚障害を改善させる可能性があります。
体内の酸化を抑えることができれば、更年期障害の嗅覚障害を抑える可能性があります。
抗酸化作用のある食品は、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEを含む肉や野菜・果物などです。
DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸を含む、青魚やオリーブオイル、ナッツ類も抗酸化作用のある食品です。
漢方薬の当帰芍薬散で、更年期障害の嗅覚障害が改善するという報告があります。
当帰芍薬散は、頭痛・めまい・肩こり・耳鳴り・冷え・動悸などの更年期障害の症状にも効果があります。
更年期障害の嗅覚障害は、女性ホルモンのエストロゲンが減少することにより起こると考えられます。
更年期障害の嗅覚障害の対策は、耳鼻咽喉科に相談したり抗酸化作用のある食品を摂るとよいでしょう。