更年期障害にエクオールが効果的って本当?
更年期障害の症状を改善すると言われるエクオールをご存知でしょうか?
エクオールは、一般的にはあまり知られていない名前ですよね。
エクオールは、大豆イソフラボンから作られますが、これが更年期障害の症状を改善すると言われているのです。
今回は、更年期障害とエクオールの関係や増やし方についてお伝えします。
更年期障害とエクオールが関係するメカニズム
更年期障害にエクオールが関係するというメカニズムについてご説明しましょう。
大豆には多くのイソフラボンが含まれていますが、この中の「ダイゼイン」というイソフラボンが女性ホルモンと似た作用を持ちます。
大豆イソフラボンのダイゼインが吸収される際には、腸内細菌に分解してもらって「エクオール」または「デスメチルアンゴレンシン」という物質になります。
「エクオール」は「デスメチルアンゴレンシン」よりも女性ホルモンに近い作用があり、更年期障害の改善に効果があるとされます。
大豆イソフラボンを「エクオール」に代謝・分解できる細菌は、「エクオール生産菌」と呼ばれます。
エクオール生産菌を持っている人は、日本人では30〜60%、欧米人では20〜30%といわれます。
更年期障害を穏やかにするエクオールの増やし方
更年期障害の改善するためには、大豆イソフラボンから効率よくエクオールを吸収したいものです。
そのためには、腸内にエクオール生産菌を増やす必要があります。
エクオール生産菌は10種類程度が発見されていますが、今後の研究で増える可能性があります。
更年期障害を穏やかにするエクオール生産菌の増やし方
日本人のほうが欧米人よりもエクオール生産菌が多いことから、普段から大豆を食べることが必要と考えられています。
また、納豆を多く食べる関東以北の人のほうが、関西の人よりもエクオール生産菌を持っている可能性が高いという調査結果もあります。
普段から発酵食品を食べる人のほうが、腸内細菌の種類を多く保ち、更年期障害に効果のあるエクオールを生産しやすいと考えられます。
納豆だけでなく、味噌・醤油・キムチ・ヨーグルト・チーズなどもエクオール生産菌を増やすとされます。
魚の油や海藻にも、エクオール生産菌を増やす効果があるとされます。
大豆製品と一緒に魚類や海藻類も食べることで、更年期障害の症状を改善できるでしょう。
大豆イソフラボンに含まれるエクオールは、女性ホルモンに近い作用があることから、更年期障害の改善に効果があると考えられます。
大豆イソフラボンから効率よくエクオールを生産するためには、大豆製品を毎日食べることと、腸内細菌の多様性を保つことが必要です。